EA(自動売買システム)の運用にはVPSが必要?理由と導入手順を解説

EA(自動売買システム)を使えば、
システムが24時間自動で取引をしてくれます。

しかし、EAを稼働させるには
「パスコンを常に起動しておく必要がある」
という問題があり、
自宅のパソコンでは限界があります。

VPS(仮想専用サーバー)は、
そんな問題を解決するサービスです。

本記事では、

  • VPSの基本説明
  • なぜEA運用に必要なのか
  • 実際の導入方法

について、詳しく解説していきます。

EAの運用に興味がある方は
ぜひ最後まで読んでいってください!

目次

1. VPSとは何か?

VPS(Virtual Private Server)とは、
インターネット上にある仮想の専用サーバーです。

簡単に言えば、ネット上の自分専用の「パソコン」のようなものです。

このVPSにMT5とEAをインストールすることで、
自分のパソコンを常時起動しておかなくても、
自動売買を24時間稼働させることができます。

Q. MT5とは?
MetaTrader 5(メタトレーダー・ファイブ)」の略で、FXなどを行うための取引プラットフォームのことです。
FXや株などの自動売買やチャート分析ができ、個人投資家からプロトレーダーまで幅広く利用されています。

自宅のPCではなくVPSを使うことで、
通信が安定し、

電源トラブルやネットの断線といったリスクも
大幅に減らせます。

つまり、EAを安心・安全に
運用するためのインフラとして、
VPSは非常に重要な役割を果たすのです。

EA運用にVPSが必要な理由

パソコンを常に起動する必要がない

EAを自宅のパソコンで動かす場合、
MT5を24時間起動し続けなければなりません

しかし、パソコンをつけっぱなしにするのは、
電気代の負担が大きく、
ハードウェアにも負担がかかります。

一方、VPSを利用すれば、
インターネット上の仮想マシンが
代わりに24時間稼働してくれるため、

自宅のPCの電源を切っていても
EAが自動で取引を続けてくれます。

通信の安定性

FXの自動売買では、
わずかなタイミングのズレが
取引結果に大きく影響する
こともあります。

自宅のWi-Fi回線では、
どうしても通信が不安定になったり、
突然切れてしまうこともあるはずです。

VPSは高速かつ安定したインターネット回線
使用しており、

サーバーが設置されているデータセンターはプロ仕様の通信環境です。

そのため、
遅延や切断のリスクを最小限に抑え、
安心して自動売買を任せることができます。

稼働の継続性と24時間運用

FX市場は、月曜朝から土曜早朝まで、
24時間ずっと動き続けるマーケットです。

その中でEAの力を最大限に活かすには、
一切止まることなく稼働し続けることが求められます

VPSは、停電・再起動・
Windowsアップデートなどの影響を受けにくく、
常時稼働を前提とした設計になっています。

そのため、取引チャンスを逃すことなく、
継続的な運用が可能となります。

自宅PCとVPSの比較

電気代・通信環境の違い

自宅PCの場合:
  • 電気代がかかる
    パソコンを24時間つけっぱなしにするため、
    電気代が毎月数千円単位でかかる可能性がある。
  • 通信が不安定になりやすい
    家庭用Wi-Fiではルーターの再起動や
    通信障害が起きることもある。
VPSの場合:
  • 月額料金はかかるが、電気代不要
    VPSの料金は月1,000〜3,000円程度なので、
    電気代や自宅PCの負荷に対してコスパが良い。
  • 通信環境が安定
    データセンターのプロ仕様の回線で、
    遅延や切断が起こりにくい。

トラブル時のリスク

自宅PCの場合:
  • 停電やPCクラッシュのリスク
    雷・ブレーカー落ちなどで電源が落ちると、
    EAも停止する。
  • Windowsアップデートで強制再起動
    自動で再起動され、MT5やEAが落ちることもある。
VPSの場合:
  • 常時稼働を前提とした設計
    サーバー側での管理体制が整っており、
    再起動やダウンのリスクが少ない。
  • 自動再起動後も復旧しやすい設定が可能
    再起動してもMT5やEAを
    自動起動させるように設定できる。

管理のしやすさ

自宅PCの場合:
  • PCの不具合に弱い:
    PC自体に不具合があると、
    EA以外にも影響が出ることがある。
  • 稼働状況のチェックが必要
    常に稼働状況を確認しておく必要がある。
VPSの場合:
  • 別のPCやスマホからも接続可能
    VPSを利用した仮想サーバーには
    別の端末から入ることもできる。
  • 遠隔でチェック・操作できる
    仮想サーバーに入る端末と
    インターネットがあれば、
    どこからでもMT5を確認できる。

このように比較してみると、
安定性・信頼性の面で圧倒的にVPSが有利
であることがわかります。

3. VPS導入の具体的ステップ

ここでは、VPSを実際に契約し、
MT5とEAを稼働させるまでの流れを
ステップごとに解説します。

ステップ1:VPSサービスを選ぶ

まずは、自分に合ったVPSサービスを選びます。
主に以下のポイントを比較すると良いでしょう。

  • 対応OS
    MT5はWindowsでの動作が安定します。Windows Server搭載のVPSを選びましょう。
  • メモリ・CPU性能
    EAの数や複雑さに応じて、
    最低でも「2GBメモリ、2コアCPU」以上が
    目安です。
  • サポート体制
    トラブル時に日本語でサポートが
    受けられるかどうかも確認しましょう。
  • 料金プラン
    月額1,000〜3,000円程度が一般的です。

ステップ2:VPSの申し込みと初期設定

契約が決まったら、以下の流れでVPSをセットアップします。

  1. アカウント登録&プラン選択
    Windows Serverが選べるプランがおすすめ。
  2. 支払い手続き
    クレジットカードやPayPalなどの
    支払い方法を選択。
  3. ログイン情報の受け取り
    VPSのIPアドレス・ユーザー名・パスワードが
    メールなどで送られてきます。

ステップ3:リモートデスクトップ接続

自分のPCからVPSにアクセスするには、
「リモートデスクトップ接続(RDP)」を
使います。

Windowsの場合:

  • スタートメニューから「リモートデスクトップ接続」を開く
  • IPアドレスを入力し、ログイン情報を入力

Macの場合:

  • 「Microsoft Remote Desktop」というアプリを使って接続可能

ステップ4:MT5のインストール

VPS上でブラウザを開き、
MetaTrader 5をダウンロード&インストールします。

  1. MT5公式サイトまたは利用している証券会社のサイトからダウンロード
  2. インストーラーを実行し、MT5をセットアップ
  3. 取引口座にログイン(ID、パスワード、サーバー情報が必要)

ステップ5:EAの導入と設定

  1. EAファイル(.ex5)を用意する
  2. MT5の「ファイル」→「データフォルダを開く」からExpertsフォルダにEAを貼り付け
  3. MT5を再起動し、ナビゲーターからEAをチャートにドラッグ&ドロップ
  4. 自動売買をONにし、パラメータを設定

これで、VPS上でMT5+EAを稼働させる準備は完了です!

5. おすすめのVPSサービス3選

ここでは、EAをMT5で運用するのに適した、
信頼性の高いVPSサービスを3つご紹介します。

国内サービスと海外サービスの特徴もあわせて
比較していきます。

① お名前.com デスクトップクラウド(国内)

価格目安:月額1,500円〜(キャンペーン割引あり)

特徴

  • GMOグループが運営する安心の国内サービス
  • Windows Server搭載のVPSが簡単に使える
  • 国内FX業者との相性が良く、低遅延環境で使える

メリット

  • 日本語サポート完備で初心者にも安心
  • プラン変更やサーバー再起動が管理画面から簡単にできる
  • MT4/MT5用途で使っているユーザーも多く、情報が豊富

② ConoHa VPS(国内)

価格目安:月額1,000円前後〜(OS付きは別料金)

特徴

  • 高性能&自由度の高いVPS。GMOインターネットが運営
  • Windows Serverもオプションで導入可能
  • SSD搭載で高速な動作が魅力

メリット

  • 管理画面が直感的で使いやすい
  • 月額制と時間課金を選べる柔軟な料金体系
  • 複数台のVPSを簡単に管理できるので複数EA運用にも便利

③ Beeks FX VPS(海外)

価格目安:月額約30ドル〜(日本円で4,000円前後)

特徴

  • 海外FXに強い、FX専門のVPSサービス
  • MT5のプリインストールや証券会社との連携が豊富
  • ロンドンやニューヨークなどの金融拠点にサーバー設置

メリット

  • 海外FX業者のサーバーと非常に近く、超低遅延
  • MT5に最適化されたプランが用意されている
  • 月額プラン以外に年払い割引もあり

どのVPSが最適かは、
利用している証券会社(国内 or 海外)や
EAの運用規模、サポート体制の重視度によって
変わります。

まずは無料期間やお試しプランのある
サービスから始めてみるのもおすすめです。

6. VPS運用時の注意点

VPSを導入すれば、
EAを安定して稼働させる土台が整いますが、
導入後の管理や設定も重要です。

ここでは、実際にVPSでMT5+EAを運用する際に
注意すべきポイントをまとめます。

セキュリティ設定

VPSはインターネット経由で
アクセスされるため、
セキュリティ対策が非常に重要です。

対策ポイント:

  • ログインパスワードを強化する
    推測されにくい英数字・記号を組み合わせた
    パスワードを設定しましょう。
  • ファイアウォールを有効にする
    Windows Serverに標準で付属されています。
    ポートの制限も可能です。
  • 二段階認証(可能なら)を導入する
    一部のVPSサービスでは、
    ログイン時の二段階認証を設定できます。

定期的なメンテナンスと監視

VPSは基本的に24時間稼働しますが、
「完全に放置」でいいわけではありません

必ずやっておきたいこと:

  • MT5やEAが正常に動いているか定期確認
    週に1〜2回はログインして、
    チャートやログをチェックしましょう。
  • Windows Updateの管理
    自動アップデートによる再起動で
    MT5が停止しないよう、
    スケジュール管理が必要です。
  • MT5の自動再起動・自動ログイン設定
    VPSが再起動した場合に備え、
    タスクスケジューラで
    MT5の自動起動設定をしておきましょう。

リソース不足に注意

EAを複数動かす場合や
重たいシステムを使っている場合、

VPSの性能が足りないと
フリーズや動作遅延が起こることもあります。

対応策:

  • メモリ使用量やCPU使用率を確認
    MT5が重くなっていないか、 
    PCやVPSの負荷状況をチェックするために
    タスクマネージャーを利用して確認します。
  • 上位プランへの乗り換えも検討
    VPSのスペックが足りない場合、
    より性能が高いプランに変更することで
    安定動作が期待できます。
  • 不要なチャートやインジケーターは閉じる
    MT5の負荷を減らすことができます。
    使っていない表示やツールはできるだけ減らしましょう。

7. まとめ

EA(自動売買)をMT5で安定運用するためには、
VPSの導入が非常に重要です。

VPSには、

自宅PCを常時起動しなくてもOK
通信の安定&取引の遅延や中断リスクを軽減
24時間稼働に適した環境でEAの力を最大限に発揮
遠隔からアクセス・管理できるため柔軟な運用が可能

などのさまざまなメリットがありました。

EAの力をしっかり活かす鍵は、「稼働し続ける環境」=VPSの存在になります。

導入手順はシンプルで、
初心者向けのVPSサービスも多数あるので、

EAの力を最大限引き出すために
ぜひVPSの使用を検討してみてください!

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